講演内容

第46回流体力学講演会/第32回航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム

講演内容:一般講演と特別企画セッション

一般講演

下記のいずれかにご応募ください.なお,一般講演で申し込みの場合でも,企画セッションでの発表をお願いすることがあります.

一般1

 テーマ  「流体力学に関する講演」
 内容  航空機,宇宙往還 機,飛翔体に関する空気力学または流体力学,流体物理の基礎及び応用に関する研究.

一般2

 テーマ  「数値シミュレーションに関する講演」
 内容  航空宇宙に関連する,流体力学,構造力学等の数値シミュレーション技術及び計算機技術の研究.

特別講演

  • 「航空宇宙工学における流体力学」中村佳朗教授(現中部大学,元名古屋大学)
  • 「液体ロケット用燃焼器における推進薬の微粒化」稲村隆夫教授(弘前大学)
  • 「Perspective on adaptive high order CFD methods」Prof. Z.J. Wang, University of Kansas

特別企画セッション

今回の講演では,下記のテーマについて企画 セッションを設ける予定です.企画セッションで講演を希望される方は,申込時にその旨を明記して下さい.詳細は担当者にお問合せ下さい.

FDC/ANSS合同企画1

 テーマ  「EFD/CFD融合技術」
 担当者  口石茂(JAXA),三坂孝志(東北大)
 概要 従来航空宇宙分野では風洞試験に代表される実験流体力学(EFD: Experimental Fluid Dynamics)と数値流体力学(CFD: Computational Fluid Dynamics)とを空力ツールの両輪として研究開発を行ってきたが,近年のCFDの相対的な技術レベルの向上に伴い両者の融合の重要性がより高まって きている.一方,単なる比較検証を超えた本当の意味でのEFDとCFDの融合に関する研究は,世界的に見ても研究者,技術者が試行錯誤を行っているのが現 状である.

本セッションではこのような状況を踏まえて,「EFD/CFD融合技術」をキーワードとする様々な方面の発表を募り,研究紹介を通じた情報・意見交換を行うことを目的とする.

FDC/ANSS合同企画2

 テーマ  「民間超音速機実現のための空力技術」
担当者  金崎雅博(首都大),牧野好和(JAXA),佐宗章弘(名大),大林茂(東北大)
 概要 近年,民間の超音速輸送機(SST)の分野では,小型超音速旅客機や超音速ビジネスジェット(SSBJ)の開発計画が世界的に注目されてい る.NASAでは2020年以降の市場投入 を目指したSSTの研究が進められている.また,米国には数年後の市場投入を目指した開発計画を進める企業もある.これらの動きに対応して,国際民間航空 機関(ICAO)では2015年に民間超音速飛 行に関するソニックブーム基準策定を計画している.我が国でも,宇宙航空研究開発機構(JAXA)において「静粛超音速研究機の研究開発」が検討されてい るほか,大学などの研究機関においてはバリスティックレンジによる高速フリーフライト技術の確立や,ソニックブームの高精度予測技術の検討, 抵抗低減技術や離着陸技術の提案,コンピュータシミュレーションに基づく最適設計など,様々な研究が活発に続けられている.

本セッションで は,ソニックブームの本格的な削減とそれによる超音速旅客機の実現を目指した我が国におけるさまざまな研究活動の報告および議論の場としたい.

FDC/ANSS合同企画3

テーマ  「非定常空力技術」
担当者  橋本敦(JAXA),小池俊輔(JAXA),手塚亜聖(早大)
概要  航空機や宇宙機の空力問題には,高迎角時に発生する剥離流及びバフェッ ト現象,機体の運動による非定常現象など,様々な非定常空力現象が存在します.しかし,定常問題に比べて,計測や解析には高度な技術が必要と され,非定常現象の把握及びモデル化も困難です.本セッションでは,実験的・数値的手法により非定常空力の課題に取り組んだ研究を広く募集し ます.

FDC/ANSS合同企画4

 テーマ  「航空宇宙の空力音響技術」
 担当者  池田友明(JAXA),高石武久(JAXA),今村太郎(東大)
 概要  本セッションでは,航空機・宇宙機に関連する空力音響技術の実験的・数値的研究の成果発表を広く募集する.参加者間の議論や交流を通して,我が国における次世代環境適応型航空機や次期宇宙輸送システム開発のために,今後益々重要になる空力音響分野の発展を促す.

FDC/ANSS合同企画5

 テーマ  「構造に関するシミュレーション・検証試験技術」
 担当者  齊藤健一(JAXA),森浩一(名大)
 概要 航空宇宙数値シミュレーション技術の対象は流体に限っているわけではありませんが,多くは数値流体力学に関する講演となっています.一方,空力弾性 や音響振動など流体と構造の連成を対象とした問題をはじめ,他分野との連成問題シミュレーション技術も広く行われるようになってきています.

本セッションでは構造流体連成あるいは構造単独のシミュレーション技術,およびその検証試験技術に関する講演を募集し,幅広い分野の参加者による議論,交流の場を提供します.

FDC/ANSS合同企画6

 テーマ  「航空教育支援フォーラム:航空人材育成の共通プラットホーム構築に向けて」
 担当者  李家賢一(東大),佐宗章弘(名大),村上桂一(JAXA),相曽秀昭(JAXA)
 概要

企画FDC1

 テーマ  「先進流体計測技術」
 担当者  中北和之(JAXA),浅井圭介(東北大)
 概要  流体現象を把握するための計測技術は実験的な研究開発分野での基礎となる技術である.非定常計測,流れの可視化,画像計測,レーザ計測などを始めとする, 流れを明瞭に理解する技術,より精度良く計測する技術,これまで得ることのできなかった状態量を計測する技術など,先進的な流体計測技術全般について情報 発信とディスカッションの場を設ける.

企画FDC2

 テーマ  「デトネーション応用」
 担当者  遠藤琢磨(広島大)
 概要  近年,デトネーションを積極的に利用した新しい技術を開発しようという研究が活発に進められています.パルスデトネーションエンジンや回転デトネーション エンジンなどの推進用エンジンは,その代表的なものです.また,デトネーション型のレーザー推進やデトネーションを利用したタービン駆動・溶射なども,重 要な応用研究として位置付けられます.この企画セッションは,デトネーションの積極的な利用を意図した様々な研究について,情報を交換する場として企画い たしました.デトネーションの有効利用を意図した研究の成果を,基礎研究から実用装置開発まで,幅広く募集いたします.

企画ANSS1

 テーマ  「航空宇宙におけるHPCの動向」
担当者  嶋英志(JAXA),松尾裕一(JAXA)
概要 スーパーコンピュータ「京」が約10PFLOPSの世界最高性能を達成したのは, まだ 我々の記憶に新しいところであるが,JAXAにおいても PFLOPS級マシンへの 更新が計画されるなど,このようなマシンの利用も一般化しつつある. 更に, 次の時 代のEXA-FLOPS級の検討もなされている.

本セッションでは,そうした状況を見据え,これからの時代にふさわしいHPCの 利用の在り方や技術動向などについて情報・意見交換を行うこととしたい.

企画ANSS2

 テーマ  「宇宙輸送及び推進系技術」
 担当者  佐藤茂(JAXA),松山新吾(JAXA)
 概要 我が国のH-IIA,H-IIBロケットの打ち上げ,HTVによる国際宇宙ステーションへの物資補給や,はやぶさによるサンプルリターンミッションなどの成功が脚光を浴びている.これら今日に至るまでの技術的な積み重ねに加え,LNG推進系,

ソーラーセイル,スクラムジェットエンジンなどの将来的な推進技術の研究も鋭意進められている.

当分野の研究においてもCFDを始めとするシミュレーション技術が活用されており,将来においてもその重要性はさらに増していくものと予想される.

こうした現状を踏まえ,本企画セッションでは宇宙輸送に関連した推進系技術,再使用技術,再突入熱防御技術などに関するシミュレーション研究の講演を通じ,将来の宇宙輸送を担う関係者間で有意義な議論を交わして頂き,相互触発の場及び情報発信の場としたい.

 

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